もの知りノート(1)
 卍について

われわれの身近で日常使われている物事や言葉でその根拠や背景を知らない場合が意外と多いようにも思われます。「もの知りノート」と題して細かい項目を少しづつ取り上げてみたいと思います。ただし、一般常識的な内容なので余り斬新さを期待されても無理だと思いますのでご承知置き下さい。卍の記号は地図の上でよくお寺の表示記号として使われています。なぜだろうという疑問がある席上話題になりました。以下調べた範囲で述べてみましょう。

◎卍の記号の象徴するもの

 卍は仏教とのつながりが深く釈迦の胸毛の渦巻きがその形の由来とされています。ヒンドゥー教になるとこれはヴィシュヌ神の胸のつむじということになります。

 また宗教とは関係なくBC3000年頃古代文明の栄えた各地でこの紋様の出土例があるようで、太陽が光を放つ様子を図形化したのが起源であるとも言われています。

 洋の東西を問わず「まんじ」は幸運のシンボルとされてきました。唐時代(正確には「武周」)時の女帝・武則天の指示により「卍」を万と読むことが定められ、漢字の仲間入りをしたのです。しかし熟語としては「卍巴(まんじともえ)」や卑近な例では「卍固め」など数は多くありません。

◎左卍と右

 卍には右回りと左回りがあります。日本では一般的に左卍が使われています。

 仏教の発祥地インドでは太陽の運行や聖地を右回りに拝するなどの理由により右回りが正統とされていたとも聞きます。ご存じドイツ・ナチスのシンボルマークとなったハーケンクロイツは右卍を45°回転させたものです。このため欧州では卍紋様に対しては甚だしいマイナスイメージが植え付けられています。

◎その他

 卍の模様はいろいろなところに紋様として使われています。お寺の鐘や屋根

また聖堂の敷石、染め物や陶磁器また家紋や市の市章として使われているところもあります。


    浅草寺         フランス・アミン大聖堂敷石   法隆寺金堂卍崩し組子

◎卍の書き順

 いろいろありますがまず十の字を書いて次に上の横、下の横、上の縦、下の縦と書くのがわかりやすいでしょう。部首は十、画数は六になります。

 参考文献:Wikipedia(卍の項目)他