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1、うだつ(卯建)とは
「うだつが上がらない」という言葉に使われている「うだつ」とはなんでしょうか?
うだつが上がらないとは、出世したり地位が上がらない、経済的など環境に恵まれないという意味でよく使われますね。
うだつの語源にはいくつか説があります。
(1)柱の上にある屋根を支えるための横木(はり)と屋根の骨組みの一番高いところに使う木材(むなぎ)の間に立てる柱を「うだつ」という説。柱のうだつが上げられない、またはうだつのない家に住んでいるという意味からという説です。
(2)掘り井戸など周囲を石で積み上げる際、一番下の土台として組む枠をうだつといい、年中下積みになっていることに由来するという説。
(3)隣家との境につける防火壁「うだち」がある家は裕福とみられたことから、「うだち」が変じて「うだつ」になったという説。建物の飾りとしての意味合いももっているようです。
現在うだつとして一般的に使われているのは(3)の隣家との防火壁だと思われます。
2、中国で見かけた隣家との防火壁
上海および周辺の水郷地区ではこの防火壁(日本でいう「うだつ」が数多く見受けられます。
上海の北に位置する蘇州は呉越時代(BC5世紀)および三国時代(3世紀)の呉の都だったところで、地理的にも日本に近いところから中国の様々な文化が呉の地域から、また呉の地域を通じて日本に導入されたのです。文字、思想、宗教、習慣、暦、蚕、水稲、鋳鉄・建築・薬・医療など様々な技術が挙げられます。例えば日本ではいまだに和服のことを呉服と呼んでいるのも当時の名残でしょう。
うだつについて記載された辞典などの文献には中国からの伝来であるという記述は一切ありませんが、建築関係でもこの防火壁(うだつ)が中国から導入されたのはほぼ間違いないのではないかと思っています。
三国時代の242年呉の孫権によって建立された現在の上海西南部にある龍華寺のそばにある「うだつ」…中国語では 「zhuo」というが、うだつがあがらないというような言い回しはない
上海市の北にある水郷の一つ嘉定区の法華塔(1205〜1207建立)のそばで見かけたうだつ
なお、蘇州、朱家角、周荘や上海の西にある最も至近距離にある水郷・七宝でもうだつを見かけましたし、上海魯迅公園内の魯迅記念館にも立派なうだつがあります。
安徽省徽州地区ではうだつのある美しい街並みが残されており、このあたりでは「馬頭壁」と呼ばれている。防火壁の役割を担っているのは変わりはないようです。
「うだつのある風景」を参照下さい。
3、日本におけるうだつの例
岐阜県の美濃市や徳島県美馬市脇町など伝統的な美しいうだつの街並みが保存されています。

岐阜県美濃市のうだつ

徳島県美馬市脇町のうだつのある街並み
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