山西省は北京の400キロ位の所に位置する。東西を山地に囲まれた高原地帯。省都は
太原。
今回(2006.9)は北の方を中心に廻ってみた。
大同は北は内モンゴルに接し、中国三大石窟の一つ雲岡石窟がある。この石窟は洛陽
の龍門石窟と同じく石の山を穿って作られたものであるが、天井などの彫られた仏像はい
まだに色彩鮮やかである。石窟の上部には秦時代の長城の遺跡も見られる。
大同はまた石炭の産地としても有名である。
大同の南にある恒山(こうさん)は道教の聖地五岳の一つである。険しい山岳に多くの廟が
建てられている。廟の中には関羽を祀った関帝廟がある。関帝廟は道教が大衆に広めた
証左でもあろう。大同から南300キロの地点に仏教の聖地五台山がある。仏教の聖地四
大名山の一つでもある。
標高2500メートルの盆地に寺が密集して建てられ、2800メートルの山の山頂や山腹にも寺
が散在している。旅館やレストランが多く営業している。中国の人は多分三日位かけてお寺
を参拝して廻るものとおもわれる。五台山に行く山道は曲がりくねって日光のいろは坂以上の
厳しさである。
途中懸空寺を見学した。崖にしがみつくようにして建てられた寺で下から眺めるだけとなった。

山西省観光地図(ここをクリックすると表示します)

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雲岡(うんこう)石窟全景。
北魏の時代(1500年以上前)に彫られたもの
上部に見える土を固めた長城は秦時代のものと言われる。
山西省の刀削面(ダオシャオメン)は全国的に有名でこの
手前の店でもふるまってくれる。

石の山を掘りこんで石仏を作り上げたもので、ここの規模の
大きさと多様性には驚かされる。
九号石窟から十三号石窟まで。

天井面に彫られた像はいまだに彩色豊かである。
石窟は大小147あり、仏像菩薩の石像が51000余体
に及ぶ。

雲岡石窟のメインとなる二十号石窟のルシャナ大仏像。
本来左側にも右側と同じ侍菩薩石仏があったが、現在
は崩れて見ることが出来ない。

恒山(こうさん)は北岳恒山と呼ばれる。道教の聖地五
岳の中で最も北にあるからであろう。
殆どの廟は山腹の険しいところにへばりつくように建てられ
ている。

道教の聖地恒山にもやはり関帝廟が建てられていた。
関羽を神としてあがめて全国に広めたのはやはり道教だと
いう確信を得た。
ただしここの関帝廟は他の一般的な関帝廟の形式を採っ
ていない。
即ち養子関平と副将周倉の像はない。
関帝廟として初期の形ではないだろうか。

五台山入り口。
門に大書された「仏教聖地五台山」の文字は清朝康熙
(カンシ)帝の筆によるもの。

五大山の仏塔の一部。
あざやかな色彩が印象的である。

懸空寺(シエンコンス)。文字通り空中に懸けられた寺院
である。
崖にへばりつくようにして建てられている。
建てるのも大変だっただろうが、参拝する方も大変である。

山西省の省都は太原である。太原以南については2006年12月雲南省のあと一人で廻っ
てみた。黄河
文明、夏王朝の発祥の地でもあり、古い遺跡が多いはずであるが、現存す
るものは意外と少ない。

5000年前黄河中原で部族を統一したと言われる
黄帝像。
中国古代伝説上の帝王、姓は姫、炎帝を破り天
下を統一したといわれる。炎帝とともに中華民族の
始祖とされている。
その後の中国政治思想の基礎を築いた人物である。
黄河をはさんで山西省の西側陝西省に黄陵がある。

尭帝像。尭(ぎょう)、舜(しゅん)、禹(う)の三代中国の
中原は最も安定し、強大であったと言われる

壮大な尭帝陵。最近建造されたも
ので、内部は六層の博物館となって
いる。

舜帝像。60数歳で帝位につき112歳の長寿を全うし
たと言われる。111歳のとき黄河の治水に功績のあっ
た禹に位を禅譲した。

広大な敷地の舜帝廟には琴
を弾く舜帝の像がある。
琴の名手でもあったという。

治水を行ったとされる、黄河流域の大禹渡にあ
る「禹」の石像。
舜帝の禅譲により夏王朝を建てた人物といわれ
る。
運城から110キロ南黄河に接する地点にある。

山西省の南は交通の要衝であったところでもあり、数多くの豪商が生まれた。その建物は
今でも多く残されている。映画やTVのセットとして頻繁に用いられている。
運城は三国志の関羽の生誕地でもあり、大規模な関帝廟や彼の生まれ故郷常平村に
は家廟がある。また大規模な塩田(現地では塩湖という)があり昔は塩販売でも商業が栄
えた土地でもある。山西省は北と南で様相が全く異なる。北は仏教、道教の聖地が多く、
南は工業地帯が多い。工業が多いのは石炭が産出するのとも関係があるようである。ただ、
北が空気が良いのに比較し、南は黄土の土埃と工場の排煙で一日中霧のように曇ってい
るのには全く閉口する。一時の川崎臨海工業地区の空気のようである。中国では高度成
長のもとでの環境問題は深刻であり、早期の徹底した対策が望まれる。

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喬(チアオ)家大院。
大豪商の屋敷、なかなか壮大である。映画「紅灯」が撮影
されたところでもある。

平遥にある2700年前の周時代の古い城壁。
もちろんその後修復されている。

解州(Hai Zhouと発音する、一般的にはXie Zhouと読
むのが普通だがここでは特別の読み方になっている)にある関
帝廟。
洛陽にある関林と並んで壮大な敷地を誇っている。

解州の近くにある、彼の生まれ故郷「常平村」にある関帝廟。
現地では「家廟」と呼んでいる。なかなか素朴な感じで他の関
帝廟にない雰囲気をもっている。

運城駅(火車駅)前にある関羽像。乗っている馬は有名な
名馬「赤兎馬(せきとば)」であろう。

広大な塩田(現地では塩湖といっている)の一部。過去には
食用として販売したが現在では工業用として使われている。
岩塩が川の水に溶けて流れ出たものと推測される。
山西省が商業で栄えた一因にもなっている。中東ヨルダンの
死海と同じく、夏は泳げなくてもここに浮かんで涼を楽しむ人
もいるという。

広勝寺。
運城の北70キロの山の上にある。